多汗症
多汗症(たかんしょう)について
― 気になる汗、ひとりで悩まずご相談ください ―
多汗症とは、特定の部位(手のひら・足の裏・脇・顔・頭部など)に過剰な汗をかく症状を指します。
気温や運動に関係なく発汗がみられる点が、「汗かき体質」とは異なる特徴です。
多汗症の主な特徴
🔹 子どもの頃から発症しやすく、成人しても続くことが多い
🔹 気温や緊張、運動などがきっかけで、汗が急に出ることがある
🔹 左右対称に発汗し、複数部位で同時にみられることが多い
症状セルフチェック(当てはまる項目が多いほど要注意)
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手のひらや脇がいつも湿っている
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気温が高くなくても大量に汗をかく
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緊張すると汗が止まらない
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手汗で紙が湿る、ペンが滑るなど、日常生活に支障がある
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1日に何度も着替えるほど汗をかく
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汗ジミが気になり、人前での服装に困る
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「汗をかかないか」と不安で集中できない
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睡眠中は汗をかかない
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家族にも多汗症の方がいる
症状の重症度(目安)
レベル | 症状の状態 |
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レベル1 | 肌がうっすら湿っている、光って見える程度 |
レベル2 | 水滴ができるが、流れ落ちない |
レベル3 | 水滴が皮膚上で流れ落ちるほどの汗 |
原因について
多汗症には、原因が特定できる「続発性多汗症」と、明確な原因がない「原発性多汗症」があります。
■ 続発性多汗症の主な原因
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内分泌・代謝異常(糖尿病・甲状腺機能異常など)
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感染症、神経疾患、悪性腫瘍など
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一部の薬剤(解熱剤・向精神薬・ステロイドなど)
■ 原発性多汗症
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はっきりとした原因は分かっていませんが、自律神経の乱れが関与していると考えられています。
治療法について
● ご自身でできる対策
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ストレスの軽減
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緊張を避ける生活習慣づくり
● 医療機関での治療
🔹 外用薬(塗り薬)
・エクロックゲル®︎、ラピフォートワイプ®︎、アポハイドローション など
→ 汗腺をふさぎ、発汗を抑制します。
🔹 内服薬
・臭化プロパンテリン(保険適用)
・オキシブチニン、ソリフェナシンなど
→ 発汗を抑える作用があります。
🔹 ボツリヌス注射(ボトックス)
→ 発汗を抑える注射治療。効果は約4〜9か月持続。
※実施していない場合は、提携専門機関をご紹介します。
🔹 交感神経遮断術(ETS)
→ 交感神経を遮断し、発汗を止める手術療法。特に手のひらの汗に高い効果。
※当院では手術は行っておりません。希望される場合は専門医をご紹介いたします。
ご相談ください
「汗を気にせず過ごしたい」「人前に出るのが恥ずかしい」など、日常生活に支障をきたす多汗症は、治療により改善が可能です。
気になる症状がある方は、お気軽に当院までご相談ください。
大阪市旭区 高殿 みよし医院 内科・アレルギー科・泌尿器科・リハビリ科