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帯状疱疹

帯状疱疹とは

― 免疫低下が引き金となる、痛みを伴う皮膚疾患 ―

帯状疱疹は、「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」によって引き起こされる皮膚の病気です。
このウイルスは、子どもの頃にかかる水ぼうそうの原因でもあり、水ぼうそうが治ったあとも体内の神経節に潜んでいます。

加齢・ストレス・疲労などで免疫が下がると、ウイルスが再活性化し、皮膚に帯状の発疹や強い痛みを伴って出現するのが帯状疱疹です。


症状と経過

初期症状

  • 体の片側にピリピリ、チクチクとした痛み

  • 赤みやかゆみ、水ぶくれを伴う皮膚の発疹

  • 発熱やリンパの腫れを伴うことも

発疹と水ぶくれ

  • 発疹は胸・背中・腹部など体幹に多く、顔やお尻にも出ることがあります

  • 赤いぶつぶつから水ぶくれに変化し、帯状に広がるのが特徴

  • 水ぶくれは1週間ほどでかさぶたになり、治癒しますが、色素沈着や痕が残ることもあります


帯状疱疹はうつる?

帯状疱疹は、水ぼうそうにかかったことがある人が発症する再活性型の感染症であり、基本的には他人にうつることはありません。

ただし、水ぼうそうにかかったことがない子どもが接触すると、水ぼうそうとして感染する可能性があるため注意が必要です。


帯状疱疹になったら避けたいこと

免疫を下げる生活習慣

  • 睡眠不足やストレスの蓄積は症状悪化の原因になります

患部を冷やすこと

  • 冷やすと痛みが強くなり、血流が悪くなります

  • 温かいタオルや入浴で軽く温めるのが効果的です

水ぶくれを潰すこと

  • 潰すと感染のリスクが高まります

  • 石けんでやさしく洗い、塗り薬+ガーゼで保護しましょう

  • 水ぼうそう未罹患のお子さんとの接触は避けてください


治療について

帯状疱疹の治療は、早期の抗ウイルス薬投与が鍵となります。
痛みを和らげ、後遺症(帯状疱疹後神経痛)を防ぐためにも、できるだけ早めに受診しましょう。

主な治療内容

🔹 抗ウイルス薬(内服)
ウイルスの増殖を抑える薬で、以下が代表的です。

  • ゾビラックス®

  • バルトレックス®

  • ファムビル®

  • アメナリーフ®

📌 医師の指示通りに正しく服用しましょう。自己判断で中断しないでください。

🔹 外用薬
炎症・かゆみを抑えるために、ステロイドや保湿剤を用いることがあります。

🔹 鎮痛薬・神経障害治療薬
ピリピリとした神経痛をやわらげるため、NSAIDsや神経障害性疼痛治療薬を併用します。

🔹 神経ブロック
強い痛みに対しては、局所麻酔を使った神経ブロック注射を行うこともあります。
※専門のペインクリニック等をご紹介する場合があります。


帯状疱疹ワクチンで予防しましょう

帯状疱疹は、ワクチンで予防が可能です。一度かかった方でも再発の可能性があります。

ワクチンの種類(自費診療)

種類 接種方法 予防効果 対象年齢
乾燥弱毒生ワクチン(ビケン) 皮下注射1回 約50~60% 50歳以上
不活化ワクチン(シングリックス) 筋肉注射2回 約97% 50歳以上

📌 当院では50歳以上の方を対象に帯状疱疹ワクチンの接種を行っております。お気軽にご相談ください。


最後に

帯状疱疹は早期治療がとても大切な疾患です。
「皮膚がピリピリする」「片側だけに湿疹が出た」など、気になる症状がありましたら、できるだけ早めに受診しましょう。
また、予防接種を通じて、つらい痛みや後遺症を防ぐことも可能です。お気軽にご相談ください。

大阪市旭区 高殿 みよし医院 内科・アレルギー科・泌尿器科・リハビリ科

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