蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹(じんましん)とは?
蕁麻疹は、突然皮膚が赤く盛り上がり(膨疹)、かゆみやチクチクした痛みを伴う皮膚疾患です。多くは数時間以内に自然と消失しますが、長引く場合は慢性化することがあります。
症状が繰り返し現れる場合は、早期の治療が大切です。放置すると慢性化し、治癒に時間がかかることもあります。症状に気づいたら、できるだけ早めにご相談ください。
蕁麻疹の種類は8タイプ
蕁麻疹にはいくつかのタイプがあり、原因や症状もさまざまです。
タイプ | 特徴 |
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急性蕁麻疹 | 発症から1ヶ月以内。疲れ・ストレス・感染などが原因。 |
慢性蕁麻疹 | 1ヶ月以上続く。原因不明なことが多い。 |
物理性蕁麻疹 | 擦れ、圧迫、温度、日光、振動などの刺激が原因。 |
コリン性蕁麻疹 | 入浴・運動などで汗をかいた後に出る小さな発疹。 |
アレルギー性蕁麻疹 | 食物、薬、昆虫などアレルゲンが原因。 |
食物依存性運動誘発性アナフィラキシー | 食後の運動で発症。まれだが重篤化の可能性も。 |
イントレランス | アスピリンや食品添加物などによる非アレルギー性。 |
血管性浮腫 | 唇やまぶたが腫れる。遺伝性のこともある。 |
主な症状
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赤く盛り上がった発疹(膨疹)
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かゆみやチクチクした痛み
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数時間以内に消える(通常は24時間以内)
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むくみや、地図状に広がることも
※70%は1週間以内、90%は1ヶ月以内に改善します。それ以上続く場合は慢性蕁麻疹とされます。
原因は?ストレスや食べ物も関係
蕁麻疹の原因は主に以下のようなものが挙げられます。
よくある原因
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ストレス・疲労・寝不足
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寒暖差や気圧の変化
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入浴・運動・日光などによる発汗や刺激
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食べ物(魚介類、肉類、果物、乳製品など)
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薬剤(NSAIDs、色素、造影剤など)
中でも最も多いのはストレスや体調の変化です。
蕁麻疹は「体の黄色信号」と捉え、無理をせず休養を取ることも大切です。
検査と診断
必要に応じて以下の検査を行う場合があります。
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血液検査(特異的IgE抗体):アレルギーの可能性を調べます。
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プリックテスト:皮膚に物質をつけて反応を確認。
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負荷試験:食物や運動など実際の状況での反応を見る。
※ただし、原因不明のケースが多く、検査結果はあくまで参考とお考えください。
治療方法
薬による治療
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抗ヒスタミン薬(第2世代):眠気が少ないタイプが主流
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外用薬(かゆみや掻きこわしに応じて)
※症状が軽くなっても自己判断で中断せず、一定期間は内服を続けましょう。
※長引く場合も、お一人おひとりに合う薬を見つけながら治療していきます。
蕁麻疹を悪化させないために
控えるべき食べ物・行動
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アルコール、辛いもの、油の多い食事、チョコレートなど
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過度なストレスや疲労
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不規則な生活
※常に制限する必要はありませんが、症状が出ているときは注意しましょう。
繰り返す蕁麻疹、長引くかゆみでお悩みの方へ
蕁麻疹は一過性のものもありますが、慢性化する前にしっかりと治療することが大切です。症状が繰り返す、長引いているという方は、お気軽にみよし医院までご相談ください。